2024年2月19日18:20
中国新聞社(広島県広島市)とフューチャーアーキテクトは、企業や自治体などと連携し中国地方の地域活性化を目指すプロジェクト「たるポ」を推進している。プロジェクトのフェーズ1として、中国新聞社が中心となり生活者にさまざまな価値を提供する新たな会員サービス「たるポ」を2024年3月1日からスタートする。
新たな会員サービス「たるポ」(中国新聞社/フューチャーアーキテクト)
サービス開始に先立ち、2023年12月からは先行会員登録を受け付けている。「たるポ」には、創設期の広島東洋カープを市民が支えた「たる募金」にちなみ、地域のさまざまな情報やサービスが集まるポータルになっていきたいという思いを込めたそうだ。将来的に地域のさまざまなサービスを1つのIDで利用でき、より便利で楽しい暮らしを実現する地域のプラットフォームになることを目指す。
中国新聞社は、地場企業や自治体、スタートアップ企業との連携を実現するサービス基盤を創出することで、生活者に向けた付加価値の提供を検討してきたそうだ。フューチャーアーキテクトは、2023年1月より中国新聞社が目指すサービス基盤の全体構想策定や具体化の検討を支援し、「たるポ」のグランドデザインからサービスの共通基盤の開発・実装を11か月で実現したそうだ。
「たるポ」上では、これまで中国新聞グループが提供してきた「中国新聞デジタル」「中国新聞電子版」「ポケちゅピ」などのサービスを共通基盤で利用できるようになる。利用者は、「たるポ」公式サイトからIDを登録することで2024年3月より1つのIDでプラットフォーム上のさまざまなサービスを利用できる。
中国新聞デジタルの有料記事を一定数無料で読め、会員ステージに応じた特典が受けられるほか、各サービスや懸賞などで貯まるポイントをeギフトへ交換することも可能だ。中国新聞デジタルなど自社メディアでの閲覧状況をスコア化し、ポイント還元する仕組みも導入。中国新聞社主催のイベントなどオフラインのタッチポイントからの情報も連携予定だ。
また、「たるポ」は、広島東洋カープを始め、地元企業との連携も予定している。既存の会員組織へのサービス拡充や新たな会員組織の立ち上げを検討する企業であれば「たるポ」と連携することでログイン機能や決済、会員管理システムなどを活用できる。新商品や新サービスの告知などさまざまな施策も実施できるようになるとしている。
今後は、「たるポ」ID利用者に向けた自社サービスの展開に加え、地元企業やスタートアップ企業と幅広く連携する地域の共通プラットフォームを目指す。地域のビジネス基盤として企業が柔軟に参画できるような仕組みを提供し、さまざまな分野のサービスと「たるポ」とのID連携を拡大することで利用者のニーズに応じたコンテンツの提供とサービスの向上を図るそうだ。
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