2024年4月23日11:30
楽天ペイメントは、2024年4月19日、同社の事業戦略についての記者説明会を開催した。従来から展開する「楽天ペイ」「楽天ポイントカード」「楽天 Edy」の各アプリを「楽天ペイ」アプリに一本化するという。将来的には「トランザクションのデータ×AI」のノウハウを組み合わせて、新たな顧客体験を提供していきたいとした。
楽天ペイメント 代表取締役社長 小林重信氏(右)と執行役員 CMO 諸伏勇人氏
広がるお得が支持を受ける
月間取扱高は業界平均の2倍に
楽天ペイはアプリ1つで決済できることに加え、さまざまなシーンでポイントが貯まるのが特徴だ。もともとは中小企業向けの決済サービスとしてスタートしたが、大手パートナ企業にも拡大。QRコード決済だけではなく、ポイント、交通、店舗訪問、オンライン、海外、クーポンなどでお得を提供してきたという。「広がるお得は強い支持をいただいています」(楽天ペイメント 執行役員 CMO 諸伏勇人氏)。
楽天ペイは、「2023年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」のQRコード決済業種で、「顧客満足」をはじめ主要6指標すべてで1位を獲得している。また、2024年3月QRコード決済上位4サービス利用者のポイ活意識調査で、現在最も活用しているポイントとして楽天ペイがトップとなった。
この結果はビジネスの数値にも影響しているという。月間取扱高は業界年間平均+37%だというが、楽天ペイは昨年対比で+76%と、業界平均と比べて2倍速で成長しているとした。諸伏氏は「キャッシュレスは加速するマーケットですが一番の伸び率があります」と話す。また、ダウンロード数は+64%となった。新規ユーザーが利用を開始するとともに、既存の利用者が定着しており、利用頻度が高まっている。
2つの軸で成長を加速へ
チャージ手段を拡充して利便性向上
諸伏氏は、今後のマーケティングの取り組みとして、「だれでも便利な楽天ペイ」「だれでもお得な楽天ペイ」の2つで成長を加速させていきたいとした。
「だれでも便利な楽天ペイ」で力を入れているのは入り口の強化だ。銀行口座の利用者に向けては、260以上の金融機関からチャージが可能となった。また、現金利用者に対しては、セブン銀行に続き、ローソン銀行ATMからチャージが可能だ。
C2C利用者に向けては、楽天ラクマでの売上金自動チャージが利用できるサービスを4月から開始した。これまでは主導だったが自動化することで、より便利になるとした。楽天ペイに加え、楽天グループ内でのサービスや買い物で利用できるのが特徴だ。諸伏氏は、これからも新たな機能を提供していきたいとした。
「楽天キャッシュ」チャージ払いで最大1.5倍に
クレカチャージは楽天カードのみ継続
だれでもお得な楽天ペイとして、2024 年夏頃より、「楽天ペイ」アプリ のポイント還元プログラムを改定する。これまで「楽天ペイ」アプリでは、「楽天カード」から「楽天キャッシュ」へのチャージ で 0.5%、チャージ払い時に最大1%の「楽天ポイント」を進呈してきたが、新ポイント還元プログラムでは、チャージした「楽天キャッシュ」を用いた決済時、だれでも最大1.5%の進呈に変更する。これにより、利用者はどのチャージ方法から「楽天キャッシュ」にチャージを行った場合でも1.5%還元になるという。同社では「利用者はどのチャージ方法から「楽天キャッシュ」にチャージを行った場合でも、『楽天キャッシュ』を用いた決済時に最大1.5%還元を受けることができるようになりますが、クレジットカードによる『楽天キャッシュ』へのチャージは、引き続き「楽天カード」のみの対応となり、その他のクレジットカードでのチャージはできませんので、変わらず「楽天カード」をご利用いただけると考えております」と説明する。
なお、「楽天ペイ」アプリでは、2024 年 4 月 18 日から「楽天ペイアプリのポイントカー ドならポイント最大 10 倍!」キャンペーンを毎月実施する。同キャンペーンでは、キャンペーン期間中にエントリーして、「楽天ペイ」アプリ内の「楽天ポイントカード」のバーコードを提示して買い物をすると、「はじめて」利用する人はもれなく全員に、「いつも」利用している人は抽選で 1万名に、通常の 10 倍の「楽天ポイント」を進呈するという。また、今夏には、チャージ払いを始めて利用する人に対し、もれなく20%還元の取り組みを行う予定だ。さらに、楽天モバイルの契約者に対して、楽天市場の買い物が毎日全員5倍、楽天ペイのコード・QR払いが3カ月間最大5%還元キャンペーンの実施を予定している。
営業黒字化を達成、好調なダウンロードをさらに伸ばす
AIとの融合で次世代アプリへ
代表取締役社長 小林重信氏は楽天ペイの戦略や今後について紹介した。
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The post 楽天ペイが決済アプリを統合する理由とは?オープン戦略とAI活用で新たな顧客体験を提供へ first appeared on ペイメントナビ.