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PayPayの送金が割り勘や小遣いなどで増加、一日の上限額アップでさらなる成長へ

2024年5月21日8:30

「PayPay」は、「決済」アプリから、「スーパーアプリ」へと進化させて、「いつでも、どこでもPayPayで」という世界観を目指している。PayPayでは単純な支払いにとどまらず、送金回数が、国内振込件数の約6分の1相当の規模、コード決済における「PayPay」の送金回数のシェアは95%となるなど、国内の送金市場をリードしている。

池谷貴

コード決済における「PayPay」の送金回数のシェアは95%に。2024年3月の1日あたりの送金回数が100万回を超えるなど、前年比約1.4倍のペースで伸長(PayPay)

「PayPay」の「送る・受け取る」を使った送金は、無料でPayPay残高を即時に送ることができる。PayPayの送金機能では、複数人で割り勘の精算ができる「グループ支払い」、小遣いなどを定期的に自動送金できる「スケジュール」機能などを提供してきた。

「PayPay」では、送金ニーズの高まりを受け、本人確認(eKYC)済みユーザーに対し、一度の送金の上限金額を10万円から30万円に大幅に引き上げた。

コード決済での送金回数シェア95%に
定期的な小遣い送金の需要拡大へ

――送金をこれまで展開されてきた成果を聞きたい。また、お年玉キャンペーン実施の結果や施策効果は?
PayPay:2023年の送金回数が前年比65.5%増の約2.8億回となり、コード決済における送金回数のシェアは95%を超えました。全国の銀行の国内振込件数約16.0億件と公表されており、比較すると、1社の送金件数で約6分の1の規模にまで成長しました。

また、お年玉キャンペーンは一定の効果はありましたが、具体的な数字は控えさせていただきます。

最大1万円相当の「PayPayポイント」が当たるキャンペーン「お年玉くじ」を2023年12月21日から2024年1月14日まで開催(終了済)

――送金利用者の利用用途について聞きたい。
PayPay:食事やプレゼントなどの割り勘が多いと思いますが、定期的に送金できるスケジュール機能で送金した件数が、前年同月比2.6倍となっていることから、昨今では、家庭でのお小遣いのやり取りに「PayPay」を利用するユーザーも増えているとみられます。

――静岡県などでお小遣いの実証実験を実施しているが、その理由や成果を聞きたい。
PayPay:実証実験は各地で実施しています。キャンペーンによって定期的にお小遣いを送金することの利便性をたくさんの方に知っていただき、需要を拡大することを目的としています。参加人数や送金額などについては申し訳ございませんが非公表とさせていただきます。

上限額引き上げで利用用途が広がる
送金の今後の可能性は?

――4月24日より一度に送金できる金額の上限を10万円から30万円に引き上げたが、どういった用途を開拓できるか?
PayPay:家電ショップやネットショッピングなどで高額な品物の購入時に家庭内でのお金のやり取りをPayPayでスムーズにできるようになります。また、仕送りや夫婦間のお小遣いで使われるニーズも広がると想定します。

――送金金額の引き上げにより、セキュリティ面のリスクは大丈夫なのか?
PayPay:今回の送金上限の引き上げは、本人確認済みユーザーが対象となり、本人確認していないユーザーは現行の10万円が上限となります。また、送金上限額は自身で設定が可能で、送金詐欺被害を防止するための警告メッセージを掲出する機能など、不正送金の被害防止の対策も強化しています。

――送金の今後の可能性についてはいかがか?
PayPay:先行する海外事例を研究し、PayPayでも複数人で旅行費用を積み立てたり、PTAの会費を集金できたりするような環境を目指します。

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