2024年6月13日8:00
FFPシリーズの第5回目(最終回)は、フランスとオランダをベースにするヨーロッパ最大級の航空グループであるエールフランス‐KMLオランダ航空のFFPである“Frequence Plus”を紹介してみたい。
和田文明
【連載】進化を続ける世界のFFP
1、FFPの歴史
2、FFPのイノベーション
3、ユナイテッド航空のマイレージプラス・プレミアステータス・マッチ・チャレンジ
4、航空会社とFFPとエンベディドファイナンス
5、KMLオランダ航空のFFP
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エールフランス‐KMLオランダ航空
エールフランス‐KMLオランダ航空は、20年前の2004年にエールフランスとKMLオランダ航空とが経営統合してできた持ち株会社で、旅客輸送、貨物輸送、整備事業の2社、3部門からなる。エールフランスとKMLオランダ航空の概要は(表)の通りである。
(表20)エールフランスとKMLオランダ航空
航空グループ
エールフランス‐KML航空
航空会社
エールフランス
KMLオランダ航空
設立
1933年
1919年
ハブ空港
シャルル・ドゴール空港
アムステルダム・スキポール空港
FFP
Flying Blue(フライングブルー)
航空アライアンス
スカイチーム
出典:エールフランスとKMLのHP
(図12)は、旧エールフランスのFFPカードである“Frequence Plus”カードである。(図13)は、旧ノースウェスト航空とKLMオランダ航空の共同FFPの“WORLDPARKS Milage Program”カードである。
(図12)旧エールフランスのFFPカード(2000年代)(図13)旧ノースウェスト航空‐KLMオランダ航空のFFPカード(2000年代)
エールフランス‐KMLオランダ航空が加盟する航空アライアンスはスカイチーム(本部:オランダ、アムステルダム)で、エールフランスやデルタ航空、アエロメヒコ、大韓航空などによって2000年に設立されている。KLMオランダ航空も2004年にスカイチームに参加している。スカイチームには現在19社が参加し、就航国は170カ所以上、就航都市は1,000以上である。
Flying Blue(フライングブルー)
エールフランス‐KMLオランダ航空のFFPは、両社の経営統合の翌年である2005年にエールフランスとKLMの共通FFPの“Flying Blue”(フライングブルー)としてサービスが開始された。
Flying Blueのエリートプログラム
FFPの“Flying Blue”(フライングブルー)は、(表21)のようにベーシックの「エクスプローラー」のほか、100XPポイントで獲得できる「シルバー」ステータス、180XPポイントで獲得できる「ゴールド」ステータス、300XPポイントで獲得できる「プラチナ」ステータスの4つのステータスからなるエリート会員制度(プログラム)を有している。
(表21)Flying Blueエリートプログラム
エクスプローラー
シルバー
ゴールド
プラチナ
100 XP以上
180 XP以上
300 XP以上
・利用につき4マイルを獲得
・最初の有料受託手荷物の10%割引
・利用につき6マイルを獲得
・優先チェックイン、手荷物ドロップオフ
・出発の24時間前までの無料座席オプション
・標準席の無料座席指定オプション
・スカイチーム便の無料受託手荷物1個
・利用につき7マイルを獲得
・ゲストと一緒に世界各地のスカイチームラウンジを無料で利用
・Sky Priority
優先アクセス
・出発の72時間前までの無料座席指定オプション
・標準席の無料座席指定オプション
・スカイチーム便の無料受託手荷物1個
・利用につき8マイルを獲得
・ゲストと一緒に世界各地のスカイチームラウンジを無料で利用
・Sky Priority
優先アクセス
・座席オプションへの無料アクセス
・スカイチーム便の無料受託手荷物1個
・専用ヘルプのためのプラチナサービスライン
・10年連続でプラチナを維持すると、生涯プラチナ会員となる
出典:Flying BlueのHP
プラチナフォーライフ
10年連続で「プラチナ」ステータスを維持すれば、生涯プラチナステータスが維持される永年プログラムが提供される。
XPポイントの獲得
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