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デジタルガレージ、クイックコマースの運用課題を解決した「パンゲアデリバリー」がサツドラで稼働

2024年9月11日8:00

デジタルガレージは、クイックコマース(即時配達)運用上の業務課題を解決可能なクイックコマース対応のリテールテックサービス「パンゲアデリバリー」の展開を本格的に開始する。サッポロドラッグストアー(北海道札幌市、以下、サツドラ)との実証実験を経て、サツドラの104店舗において本格的に運用をスタートした。「パンゲアデリバリー」は、複数のデリバリーサービスの注文から店舗内のピッキング業務まで、一元管理・運用が可能だ。9月10日には記者向けにデモンストレーションを実施した。

池谷貴

複数のオンラインサービスを一元管理
スマホで広い店舗での運用に対応

国内でも実店舗においてもさまざまなチャネルを活用したオンライン販売事業が注目されている。中でもクイックコマースは注目されており、今後さらなる市場拡大が期待されているが、デジタルガレージ コーポレートデベロップメント本部 リテールテック事業部 マネージャー 前川公祐氏は3つの運用上の課題が解決されていないと説明する。

店舗で入ってきた注文を確認。商品と商品画像が表示。表示されている順番は管理画面で事前に設定でき、棚割の近い商品から設定可能だ商品のJANコードを読み込んでピッキング。似た商品パッケージのピッキング時に間違って読み込むとエラー表示されるため、間違いが発生しないとした棚に商品がなくなった場合、値札を読み込み、スマホで欠品を選ぶことができるレジでの袋詰め。注文商品と点数を確認して発送準備ピッキングした商品を登録して、伝票を印刷して発送する。伝票番号で管理することで間違いが発生しにくい

1つ目は、さまざまなオンラインサービスが登場しているが、複数のオンラインサービスを導入すると店舗で管理する端末が増加してしまう点だ。前川氏は「店舗で複数の端末を管理すると、オペレーションが複雑になってしまいます。スタッフが入ってきた時にはサービスごとに検証する必要があり、オペレーションのコストも高くなります」と話す。複数サービスを横断した受注の優先順位が判別しにくく、ミスや見逃しにつながる可能性もあるとした。

複数のオンラインサービスの一括管理・運用の課題について話すデジタルガレージ コーポレートデベロップメント本部 リテールテック事業部 マネージャー 前川公祐氏

2つ目は、店舗ではスタッフが注文時に棚まで商品の取りに行き、注文された商品かどうかを照合して発送するが、例えば、パッケージが似ている商品は、間違った商品をピッキングしてしまう可能性がある。広い店舗をピッキングして商品を取るため、業務に時間がかかったり、ミスが発生する可能性がある。一番近い商品を最短ルートで取りに行くことができればベストだが、それができていないとした。

3つ目は、店内販売とクイックコマースのオペレーションが融合できていない点だ。小売店の場合、実際に店頭で買い物している人が商品を取った時に在庫がなくなってしまう場合がある。前川氏は「在庫がなくなった商品はオンライン注文者には届けられなくなるため、オンラインとオフラインを融合することが必要」だと強調した。

パンゲアデリバリーが提供するソリューションイメージ

SaaSとして提供する「パンゲアデリバリー」は、複数のオンライン注文サービスを一元管理できるサービスであり、前述の3つの課題を解決可能だ。1つ目の課題は、1つのタブレットやスマートフォンで、すべてオンラインサービスの一元管理・運用が可能だ。1台のスマホアプリでピッキングができるため、店内オペレーションの効率化と人為的ミスの大幅な削減ができる。

スマホを活用して小売独自のピッキングにも対応可能

2つ目の商品のピッキング時にミスが発生する点は、スマホでJANコードをスキャンできる機能を備えており、オペレーションの課題を解決可能だ。3つ目の欠品対応として、その場で欠品確認をすることで即時にオンラインの事業者の在庫にも反映されるという。

「パンゲアデリバリー」は、当初はサツドラ1店舗でスタートしたが、このほど104店舗で本格的に導入することとなった。店舗では、タブレットとスマートフォンを活用することで、小売店はクイックコマースを導入しやすくなるという。

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