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マネーフォワードと三井住友カード マネーフォワードMEにOliveやVポイントを組み込んだオープンな金融プラットフォーム構想とは?

2024年7月18日8:00

マネーフォワードと三井住友カードは、2024年7月17日に記者説明会を開催し、個人向け事業における、合弁会社の設立を含む資本業務提携に基本合意したと発表した。両社が設立する新会社では、マネーフォワードが提供するお金の見える化サービス「マネーフォワード ME」の中にSMBC グループが提供する個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」をEmbedded Finance(エンベデッド・ファイナンス)として組み込むという。両社では、「オープン」で「パーソナライズ」された家計・資産管理、および金融サービスを目指す。

池谷貴

これまでにないお金のプラットフォームへ進化
「オープン」「パーソナル」がキーワード

記者説明会では、マネーフォワード 代表取締役社長CEO 辻庸介氏と三井住友カード 代表取締役社長兼最高執行役員 大西幸彦氏が登壇。今回の事業提携の概要、事業提携のビジョン、サービスイメージについて紹介した。

マネーフォワード 代表取締役社長CEO 辻庸介氏と三井住友カード 代表取締役社長兼最高執行役員 大西幸彦氏

両社は、これまでにない金融体験を届けることを目指し、新会社を設立。マネーフォワードは個人事業の分社化で51%を出資して辻氏が社長に就任、三井住友カードは49%を出資して大西氏が会長に就任する。

さらに、双方グループの法人向けサービスも組み合わせて、法人顧客向けの共同事業を検討する。事業提携のビジョンは「お客様起点の『オープンなお金のプラットフォーム』」だ。大西氏は「今回の提携は弊社のキャッシュレスサービスの進化系としての『Olive(オリーブ)、マネーフォワード様の『マネーフォワードME』の持つサービスを融合することでオープンなプラットフォームを作っていくことです』と語る。

三井住友カードは個人向けにナンバーレスカードなどのプロダクト、加盟店向けには「stera terminal」などを提供してきた。また、SMBCグループとしてモバイル総合金融プラットフォームの「Olive」を展開している。アカウント開設は7月に300万を超える見込みで、前年を上回る成長を見せている。「Olive」は、フレキシブルペイ支払いモードの追加に加え、Oliveラウンジの開設、HTSとの非金融サービス旅行予約サービスの提供に向けた提携、ランク切り替え、家族カード、公的認証サービス(JPKI)といった機能追加を重ねており、決済、金融としての進化を続けているとした。

そうした中、今春、大西氏が辻氏と会話する機会があり、「Olive」と「マネーフォワードME」を掛け合わせることで、顧客目線で最高なサービスを開かれた形で創っていけると考えたそうだ。大西氏は「今回のパートナーシップは『Olive』の進化に向けたステップになります。キーワードは『オープン』で開かれたプラットフォーム。もう1つは『パーソナライズ』になります」と説明する。

SMBC以外の口座もOliveで確認
AIで個人にあった情報にレコメンド

「Olive」はメイン口座やメインカード、証券口座をまとめることは便利でお得だが、実際には給与口座が指定されている場合、SMBCグループ以外の口座を利用している場合もある。また、グループ外で住宅ローンを借りるケースもある。さらに、三井住友カードのクレジットカードを利用しつつも、航空系など別のクレジットカードを使っている人も一定数存在する。そうった人々に対し、残高の利用状況の確認、各種手続きをする必要がある。

大西氏は「『Olive』のアプリで便利を実現できるオープンなプラットフォームにしていきたい」と意気込む。

例えば、複数の金融サービスの残高を見ながら、直感的な操作で、口座間の移動ができる機能を開発することなどができればより便利になるとした。「マネーフォワードME」で残高を確認したうえで、複数の金融機関の残高を「Olive」で確認でき、ログインやお金の出し入れを直感的に行えれば、より便利な取引が可能だ。さらに、証券や外貨、カードローンの返済なども同じように実現できれば、日常生活における『Olive』の操作間をレベルアップできるとした。

「パーソナライズ」はAIのキーワードとも言えるそうだ。決済や口座の動き、資産管理について、データを駆使することで、UI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)を高めたり、一人一人に沿ったレコメンドを実現できる。例えば、積立を増やすより、住宅 ローンの繰り上げ返済を勧めたり、クレジットカードの引き落とし口座の残高が不足している場合、銀行から「Olive」に入金を促したりすることができる。大西氏は「非金融サービスを提供すればするほどオープン、パーソナライズが欠かせない要素です。その意味で『Olive』の進化に大きなステップとなります」と期待する。

マネーフォワードMEがOlive、Vポイントと融合
ライフステージに寄り添うプラットフォームへ進化

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