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アメリカン・エキスプレス、プラチナやゴールド・プリファードなどプレミアムカテゴリーで存在感発揮

2024年9月25日8:20

アメリカン・エキスプレスは、グローバルで事業を展開する強みを生かし、プレミアムカード市場や顧客のニーズの変化に対応した商品・サービスを提供している。2022年9月には、「アメリカン・エキスプレス・カード」を「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」(以下グリーン、月会費1,100円)として 10 年ぶりにリニューアル。2023年9月には日本での誕生から約30年たった、「プラチナ・カード」(以下プラチナ、年会費16万5,000円)をリニューアルした。そして、2024年2月、新しい個人向けカード 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード」(以下ゴールド・プリファード、年会費3万9,600円)の新規発行、申し込みを開始している(いずれも税込)。今回はゴールド・プリファードとプラチナを中心に、同社のプレミアムカード戦略について話を聞いた。

池谷貴

アメリカン・エキスプレス カード事業部門 コンシューマープロダクト&パートナーシップ 部長 松森玲子氏、同部 部長 内嶋絵美氏

グローバルで若い世代の入会が増加
ゴールド・プリファードは会員の稼働が好調

アメリカン・エキスプレスのカード会員数は非公表だが、「グローバルで見ても若い層が増えているのが特徴です」とアメリカン・エキスプレス カード事業部門 コンシューマープロダクト&パートナーシップ 部長 松森玲子氏は説明する。新規カードに占めるミレニアルやZ世代といった若い世代の比率は60%を超えている。日本単体での数字は公表していないが、テレビCMなどでも若い世代向けのアプローチを強化しており、近しい傾向にあるとした。例えば、グリーンは月のサブスクリプション制を採用するなど、よりアクティブにカードを使って体験価値を高めるコンセプトが若い世代に響いているそうだ。

アメリカン・エキスプレスは、「日々、世界最高の顧客体験を提供する」というビジョンを掲げている。同社のメンバーシップモデルでは、ダイニング、トラベル&エンターテイメント(T&E)、ラグジュアリー・ショッピングなど、会員だけが体験できるさまざまな特典を通し、プレミアムで特別な体験など、会員の叶えたいライフスタイルを提案し実現することを目指している。

グリーンは他社でいうゴールドカードの位置づけとなるが、月会費制を導入して、メンバーシップモデルに触れてもらう入り口として日常的な特典を強化している。

ゴールド・プリファードは従来のT&E、ダイニングを重視して商品性を構築した。また、日常利用も強化し、バリューが伝わりやすいものを打ち出して展開している。例えば、「フリー・ステイ・ギフト」では、カードの継続特典として、毎年のプログラム期間中に200万円(税込)以上のカード利用と、カードの継続で国内約40のプレミアムホテルで一泊2名で利用できる無料宿泊券をプレゼントしている。これは従来プラチナ以上の特典だったが、ゴールド・プリファードにも適用したことで、好評を得ている。フリー・ステイ・ギフトでの特別な体験を獲得するため、年間200万円の決済金額を目標にする人も見受けられるそうだ。また、ゴールドカードの特別感を感じてもらえるよう、従来プラチナ以上だったメタルカードを採用している。同カードでは、通常年間3,300円(税込)が必要だった「メンバーシップ・リワード・プラス ボーナスポイントプログラム」を標準で付帯する。これにより、会員は効率よくポイントを貯めたり、交換したりすることが可能だ。

アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード

松森氏は「ゴールド・プリファードでは、年会費以上の価値を届ける“バリューフォーマネー”を意識しています。年会費以上に価値があるとお客様に認識いただいており、それは金銭的な価値だけではなく、体験価値という金額に換算できないような価値も含まれています。特別なイベントへのご招待、人気のレストランでお得にお食事を楽しんでいただけるようなサービスなどを提供することで、たいへんご好評をいただいています」と述べる。入会とカード利用条件達成でポイントがお得に貯まるキャンペーンも積極的に展開しており、会員の稼働も好調だという。特に若い世代の入会が目立つ。

プラチナは特別な機会や日常利用で特典提供
会員からもポジティブなフィードバックを得る

プラチナは日々、精力的に活動し、特にグローバルなステージで活躍する人に対し、「すべての瞬間が想像以上」というコンセプトで、従来のT&Eに代表される旅行や特別なダイニングといった特別な機会だけではなく、日常を含めあらゆる瞬間で楽しんでもらえることを意識した特典を提供しているそうだ。

個人向けの「プラチナ・カード

前述のフリー・ステイ・ギフトに加え、各ホテル・メンバーシップの上位ステータスを付与し、世界1,500カ所以上のホテルやリゾート施設が参加する優待プログラム「ファイン・ホテル・アンド・リゾート」、2連泊以上の予約で利用できる「ザ・ホテル・コレクション」など、特別な優待が受けられる。また、世界140カ国500空港1,400カ所以上の空港ラウンジを利用可能だ。

リニューアル後の新特典では、毎年プラチナを更新すると、「アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン」で4万円(税込み)以上のホテル予約時に使える2万円分クレジットをプレゼントしている。また、対象ダイニングの決済をプラチナで支払うと、毎回20%、年間最大合計4万円までキャッシュバックする「グローバル・ダイニング・キャッシュバック」を付帯する特典などがある。同部 部長 内嶋絵美氏は「体験価値と金銭価値の双方にご注目いただいています。リニューアル前に比べ、若い世代の入会が増えました。既存のお客様にも特典を拡充したことでポジティブなフィードバックをいただいています」と成果を述べる。

上位カードほど解約率は低い傾向に
年会費以上の価値提供へ

アメリカン・エキスプレスのカードというと、T&E、ダイニングといった特別なシーンでよく利用されるイメージがある。最近では、それらのシーンに加え、タッチ決済の広がりとともに、コンビニやスーパーマーケットなどでの日常利用も伸びているそうだ。

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