2026年7月28日8:00
アイティフォーとソーシング・ブラザーズは、2026年7月9日、両社の共同出資による合弁会社「株式会社アイティフォー・グロースキャピタル」を設立した。新会社は、案件ソーシングから投資実行、PMI、事業開発までを一気通貫で推進し、アイティフォーグループの持続的な企業価値向上と、新たな事業創出を目指す。7月23日には、アイティフォー本社にて設立記者発表会を開催した。

2033年度の新規事業売上高240億円を目指す
インオーガニックグロースを加速へ
アイティフォーは、1972年創業で、今年52年目の会社だ。銀行、自治体、百貨店など地域に根差した企業を中心にシステムとサービスを提供している。同社の金融向けソリューションは47都道府県、240社強の顧客基盤と導入実績がある。
キャッシュレス決済ソリューションでは、マルチ決済ソリューション「iRITSpay(アイリッツペイ) 」を展開しており、金融機関、カード会社など、アクワイアラ業務を展開する企業にキャッシュレスプラットフォームを提供している。例えば、琉球銀行や千葉銀行などの地方銀行では、決済端末やネットワークの提供を通じて、地域店舗や自治体との関係を構築している。これにより、地域外企業への手数料流出を防ぎ、地域金融機関がアクワイアリング(加盟店管理)を行える仕組みを構築している。
アイティフォーの昨年の売り上げは231億円だが、FY2033構想「HIGH FIVE 2033」において、2033年度の売上高700億円の達成を目標としている。同社では、自前主義から脱することで売り上げを伸ばして生きたが、この実現に向け、新規事業売上高240億円の創出を重要な成長戦略と位置づけ、M&A・CVC投資・事業開発を一体で推進する体制の構築を進めている。

同社は地域金融機関とのつながりが深いが、その先にある小売業などとの関係も深めている。地域内で経済が回る事業の実現を通じて、人々の豊かな時間を創出することを目指している。地域の社会的な課題を解決することで、企業ととしての存在感を高めていきたいとした。また、多様な人材化が活躍できるカルチャーを醸成し、従業員の豊かな時間の創出に貢献していきたいとした。
ソーシング・ブラザーズは、2020年2月に設立した会社で、2023年2月にSBIホールディングスから出資(第三者割当増資)を受けて持分法適用関連会社となっている。同社は、日本企業の「インオーガニックグロース(外部支援の活用による成長)を支援するプロフェッショナルファームだ。スタートアップや事業会社などの外部の経営資源を取り込み、企業の成長支援を手掛けている。CVC運営から、成長型M&A、新規事業開発、海外のテック企業との連携までを段階的かつ一体的につなげることで、線的な事業価値の成長を実現するそうだ。日本企業は自前主義で展開してきたため、キャッシュや資産などはあるものの、IT化やAIの登場によって変化が求められている。ソーシング・ブラザーズ株式会社 代表取締役 渡邊 祥太郎氏は、同社が強みとするインオーガニックグロース支援を通じて、両社の事業共創を加速し、企業価値の向上につなげていきたいとした。
アイティフォーとソーシング・ブラザーズは、2024年10月のCVCプロジェクト開始。2025年6月にM&Aプロジェクトを開始し、より大きな成長を見据えた戦略的投資や事業提携に踏み込んだ動きを加速している。ソーシング・ブラザーズは、アイティフォーに対して、約2年間にわたり伴走支援を行うなかで実績と信頼関係を築き、より強固なパートナーシップのもとでインオーガニックグロースを加速させるため、今回の合弁会社設立に至った。

CVC投資・M&A・事業連携を加速
地域経済を持続的に豊かに
アイティフォー 代表取締役会長 兼 アイティフォー・グロースキャピタル 代表取締役社長 佐藤 恒徳氏によると、ソーシング・ブラザーズはCVC投資先の紹介にとどまらず、同社が出資することによる両社のメリット、社会的影響などについて踏み込んだ提案があったという。2年の間、550社以上の話を聞き、少なく見積もっても40社と面談を重ねたという。
両社では、M&Aや投資を仕組み化し、再現性のある非連続なオーガニック戦略を実行するという。CVC投資・M&A・事業連携を通じて、地域に不足する技術・事業・人材を取り込み、地域企業や金融機関、さまざまなパートナーをつなぐ橋渡し役を担う。あわせて、インオーガニックグロースに関するノウハウをグループ内に蓄積、将来的に自走できる仕組みを構築し事業共創エコシステムを形成することで、地域経済を持続的に豊かにするサービス・プラットフォーマーを目指すそうだ。


なお、新会社設立の7月9日は、ジェットコースターの日となる。1955年7月9日に開園した後楽園遊園地で、日本で初めて本格的なジェットコースターが設置された。新会社もじっくりと準備(助走)を重ね、ジェットコースターのように一気に加速する思いも込めてこの日の設立にしたという。
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The post アイティフォー・グロースキャピタル設立、地域活性化や地方創生の役割も first appeared on ペイメントナビ.
